あべのブログ。

私のお気に入りの歌や、本や、アーティストを私なりに紹介します。

【感想ネタバレ有り】新海誠『天気の子』私にとっての賛否両論

天気の子とは

今や、世界的に注目されるアニメーション監督・新海誠
叙情的な男女の物語を、美しい色彩と繊細な言葉で紡ぎ出す“ 新海ワールド” は、
国内外問わず多くの人々に支持され、生み出された作品は高く評価されてきた。
そして、前作『君の名は。』から3年―
待望の最新作が、ついに始動する。

 

新作『天気の子』は、天候の調和が狂っていく時代に、運命に翻弄される少年と少女が自らの生き方を「選択」するストーリー。
東京にやってきた家出少年・帆高が出会った、不思議な力を持つ少女・陽菜。ふたりの恋の物語は、美しく、切なく、新たな時代を迎えるあらゆる世代、そして全世界へのメッセージとして描かれる。
声の出演として、主人公・帆高に醍醐虎汰朗、ヒロイン・陽菜に森七菜が決定。2000人を超えるオーディションの中から選ばれた二人の声に大きな注目が集まる。更には、本田翼、倍賞千恵子小栗旬ら、まさに豪華キャスティングが実現。
そして、主題歌「愛にできることはまだあるかい」を始め、劇中全ての音楽を担当するのはRADWIMPS。今作での新たなチャレンジとして、心の機微を神秘的に歌い上げるアーティスト・三浦透子をボーカルに迎え、複数の楽曲を制作。共に紡がれた、その“詩”は、新海ワールドに、より大きな感動をもたらした。

映画『天気の子』公式サイトより 

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感想

簡単に『天気の子』を紹介したところで、私が公開初日に観た感想を述べようと思う。
本当に個人的に感じた主観的なものなので悪しからず。
そしてネタバレも含んでいるため、ご了承ください。

 

賛否両論になるだろう。

 

そう新海誠も言っていた意味がよくわかる作品だった。
私はじゃあどっちか、という話になるが、結論から言えば、

「どっちも」

という、複雑な回答を余儀なくされる。

 

まず、「賛」の方から述べてみよう。

主に2つ。

 

①映像と音楽

天気の描き方や、風景、細かい状況描写の細かい動き。

全てが申し分なく、新海誠流石だな、としか言えない。

過去の作品よりも確実にグレードアップされており、

こだわり抜いたことがよくわかる。

 

建物のちょっとした錆び、

ちょっとした風による動き、

「雨」と「晴れ」の表現の引き出しの多さ、

 

なんて事のないシーンでも飽きさせない映像の魅力を感じた。

 

新海誠の凄さは、

作品の世界を崩さない統一感がある一方で、「表現の揺れ」幅が広い。

だからこそ表現を受け取る側は、

登場人物の感情を無意識に連想するし、

無意識に世界観に入り込む。

 

更に今回は、ただ映像が綺麗なだけでなく、映像の動かし方がよりダイナミックになり、

大きく感情の動くシーンでの迫力がグンとアニメーションで感じた。

 

そして。

何と言ってもRADWIMPSの音楽は、費やした労力の大きさを物語るクオリティだった。

 

君の名は。」よりも表現の幅が大きく、

女性ボーカル三浦透子の起用により、音楽が映像に更に抑揚をつけており、

新海誠との共鳴具合を痛いほどに感じた。

 

②ストーリーに込めたメッセージ性

 

ここがいわゆる賛否の分かれる部分ではないだろうか。

後半からラストにかけてのストーリー。

 

君の名は。」はいわゆる全てがうまくいくようなハッピーエンド。

しかし、「天気の子」ではそう人生の甘くない結末が待っていた。

 

君の名は。」でこれほどに成功をおさめてしまった新海誠は、

どう描くのか観る前から非常に興味があったが、

こうもしてしまうとは。

 

流石。ブレない。

「表現したいものをするる」とはまさにこの事だと私は感じた。

 

 

さて、次に「否」の部分。

 

たまに冷静になってしまう違和感と矛盾

今回の110分の映画には入りきらないストーリーの背景が沢山あった。

 

例えば、帆高の家出の理由。

例えば、陽菜の母とのエピソード。

 

これらは、物語の中で「知らなくても良いもの」と私は分類できなかった。

 

主要キャラクターの歴史が分からないと、

行動背景だったりが分からず感情移入しにくいこともある。

 

し、私は、「いつ家出少年とかの伏線回収するのかな?」とか思いながら観てしまったものだから、

ちょっとモヤモヤと違和感が残ってしまった。

 

 

更に、

警察の、簡単に子供に逃げきれられる甘さ、

電車の路線をひたすら走るシーンでいや、「駅員止めるだろ」っていうツッコミ、

 

等、現実と比べた時の明らかな矛盾に一瞬世界観から引き戻されてしまい、冷静になってしまう自分がいたことも確かであった。

 

 

さて、「否」のフェーズでは、いわゆる「リアリティ」の部分を述べた。

 

しかし。

 

この点の難しいところはそこに「リアリティ」を求めるか、である。

 

上記で感じた矛盾は、リアリティには欠ける一方で、それを通じて主人公の心情を複写していたと思う。

 

どこまでも主人公の帆高は真っ直ぐで、無垢である。

 

普通だったら抗えないような警察にも抗い、その真っ直ぐな想いは大人には届かないところ。それでもその想いの気持ちが強く実現してしまうこと。

 

電車は決められた路面通りを真っ直ぐに走る一見受動的なモチーフだが、そこを自分で走るという主体的で真っ直ぐな描写になっていること。

 

このように、表現のリアリティと、表現の幅は表裏一体なのである。

 

これを「リアリティ」が無いと簡単に否定してしまえば、

それこそ、主人公を取り巻く「何も知らない大人」に成り下がるようにも感じる。

 

私が結局言いたいこと。

多分だけど、

 

「天気の子」においてはリアリティとか、別にそんなのどうでも良いのだ。

 

ただ主人公はどこまでも真っ直ぐで、

 

大切な人のために動いて、

 

でも現実はそう甘くなくて、

 

でも大切な人のために勇気をだす。

 

きっとそれだけで良いシンプルなこと。

 

これをあまりにも真っ直ぐに突きつけられる大人(自分)は、

やっぱり狼狽えてしまうし、背筋がしゃんとしてしまう。

 

そこに「リアリティーが無いからだめだ」とか

「こういう場面がないからよくない映画だ」とかほざいて映画の本質から遠ざかれば、

帆高のいう「何も知らない大人」のまま、生きていく。

 

 

私はこの作品を多くの人に見て欲しい。

 

それは、新海誠の「君の名は。」の後の作品として、

乃至は、新海誠の過去作品と比較するだけでなく、

「天気の子」で描かれた真っ直ぐな想いを、

映画を評価するだけじゃなく感じてほしい、

考え直して欲しいのである。

 

今後のみんなの感想も注目している。

 

 

 

-ダッチマン-サカナクションの前身バンドから分かる過去と現在とは

ダッチマンとは、今人気のサカナクションの前身のバンドです。
サカナクションといえば、6月19日(水)にリリースされた約6年ぶりとなる最新アルバム『834.194』を発売し、ノリにノッているバンドですね。

 最新アルバムについてはこちらの記事をご覧ください。

aki6699.hatenablog.com

 さて、この最新アルバムに含まれている『セプテンバー』という曲。
実は、サカナクションの前身バンド、ダッチマン時代に作られた『september』を、『セプテンバー -東京 version-』と『セプテンバー -札幌 version-』として編曲されているものなのです。
今回はそのダッチマンについて詳しく解説していきます。

 

ダッチマンの始まりは?


そもそもダッチマンの始まりは、1998年1月に結成された「ダッチマンtheサンコンズ」というバンド名からきました。
札幌で当時中学、高校の同級生だった現サカナクションンのボーカルである山口一郎、ギターの岩寺基晴の他、斉藤友樹、原康之の4人が集まり結成されました。
バンド名には深い意味はなく、山口の「DかBで始まるバンド名が良い」という意見と、語呂の良さから名付けられたそうです。
ダッチマンtheサンコンズは、地元北海道で数多くのライブを行い、高校卒業後の1999年8月には、500枚限定で「Fly.」という3曲が収録されたシングルアルバムを完成させました。

その後、2000年8月にバンド名を「ダッチマン」に短縮させました。


ダッチマンの来歴は?なぜ解散した?


「ダッチマン」に改名後、北海道に限らず、全国的なライブ活動を開始します。また、でも音源で本格的にレコーディングを行い、2001年4月にはでも音源をアルバムにまとめた「demonstration」を発売します。
2003年には、現在でもサカナクションファンに大人気な「三日月サンセット」のシングルを発売します。

しかし、2004年の3月5日、バンドメンバーである山口一郎以外の岩寺、加藤、原が脱退します。
いわばダッチマンは山口一郎一人のソロプロジェクトとして活動を続けていたのです。
そのため、名目上ダッチマンは解散していないことになりますね。

そしてその一年後の2005年、現サカナクションギターの岩寺が復帰し、さらに、現ドラムの江島啓一を迎え、ユニット名を「サカナクション」に改名します。
ここで、事実上「ダッチマン」は消滅し、「サカナクション」のスタートとなりました。

その後、ボーカル山口一郎の地元北海道で行われる「ライジング・サン・ロック・フェスティバル」でもともとサポートメンバーとして演奏していたベースの草刈愛美、キーボードの岡崎英美が加わり、現在のサカナクションのメンバー構成となりました。

また、ダッチマン時代に発売されていたCDはかなり少数限定で販売されていたと同時に、廃盤になっているため、非常に希少であり、サカナクションファンでも手に入れるのは難しいようです。

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サカナクションメンバー画像



ダッチマンとサカナクションの繋がりのある曲は?


これまでを振り返ると、ダッチマンは現在のサカナクションのまさに「前身」であることがよくわかると思います。
構成メンバーだけでなく、ダッチマン時代に作られた曲が、サカナクションの楽曲として再録されたものも非常に多く、切り離せない存在と言えそうです。
「三日月サンセット」や「フクロウ」はほぼそのままの形で収録されていますが、曲のタイトルや、メロディーの一部が改変されて、現在のサカナクションの楽曲になっているものもあります。

・明日から
サビの部分のみがリメイク。歌詞も異なる。
アルバム『kikUUiki』収録。

・カベ
「壁」と改題されアルバム『kikUUiki』に収録。

・サンデー
サビの部分のみ、「ルーキー」に流用されている。歌詞も異なる。
アルバム『DocumentaLy』収録。

・煙の中
サビの部分のみ、「アルクアラウンド」に流用されている。歌詞も異なる。
アルバム『kikUUiki』収録。

 

・白波リミックス
「白波トップウォーター」と改題されアルバム『GO TO THE FUTURE』に収録。

 

ダッチマン時代に作られた曲との違いを感じながら聴くのもまた面白いでしょう。


終わりに

 

いかがでしたでしょうか。ダッチマンは間違いなくサカナクションのルーツでもあります。「北海道」と「東京」を表す新アルバム「834.194」をより深く聞くためにもダッチマンを深ぼることをお勧めします。
過去記事でもサカナクションについて深ぼっている記事もありますのでぜひご覧ください!

 

aki6699.hatenablog.com

 


『834.194』のアルバム購入ははこちらから




【MV公開】『忘れられないの』にサカナクションが込めた意味とは

6月19日(水)にリリースされたサカナクションの最新アルバム『834.194』。
実に2013年の『sakanaction』以来となる6年ぶりのオリジナルアルバムです。

今回の記事は、『834.194』に含まれている曲『忘れられないの』について解説して行きます。『忘れられないの』のMVが公開されました。歌詞やMVに隠されたサカナクションの意図を私なりに解釈しました。

是非最後まで読んでみてください!

 

 

『忘れられないの』のMVの様子は?

ついに『忘れられないの』のMVが公開されました!


サカナクション / 忘れられないの


MVは「1980年代前半の新しくて懐かしいポップスの世界を現代に再現」というテーマのもとに制作されており、監督は、『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』」「夜の踊り子」「さよならはエモーション」「新宝島」「多分、風。」の MVを手がけた田中裕介です。
映像もオールドビデオカメラで撮影されており、ファッションやメイクももどことなく80年代前半の香りがしますね。
なんとも言えないオシャレ懐かしさが癖になっています。

サカナクションボーカル山口一郎の独特なダンスも80年代らしさを特徴づけています。
またMVの後半ではソフトバンクのCMに出演している"速度制限マン”こと嶋田久作も登場しているのが見どころです。

 

サカナクション新アルバム『834.194』の収録曲とは?

今回のアルバムは2枚組の全18曲から構成されています。
新宝島」や「多分、風。」、「さよならはエモーション」などサカナクションの既存の代表曲から、「ナイロンの糸」(カロリーメイト「考えつづける人」篇 TVCMソング)、「忘れられないの」)♬SoftBank music project テレビCM「速度制限マン」篇 CMソング)、「ワンダーランド」(TBSテレビ「NEWS23」オープニングテーマ)といった最新曲も収録されています。

 

【DISC-1 35 38 52 9000 / 139 41 39 3000】
1. 忘れられないの
2. マッチとピーナッツ
3. 陽炎
4. 多分、風。
5. 新宝島
6. モス
7. 「聴きたかったダンスミュージック、リキッドルームに」
8. ユリイカ (Shotaro Aoyama Remix) 
9. セプテンバー -東京 version- 

【DISC-2 43 03 18 9000 / 141 19 17 5000】
1. グッドバイ
2. 蓮の花
3. ユリイカ
4. ナイロンの糸
5. 茶柱
6. ワンダーランド
7. さよならはエモーション
8. 834.194
9. セプテンバー -札幌 version-

サカナクションの新曲『忘れられないの』とは?

新曲『忘れられないの』は、『834.194』のアルバムのなかで、1枚目のディスク【DISC-1 35 38 52 9000 / 139 41 39 3000】の1番最初の曲として収録されています。
「上京」をテーマに書き下ろされており、特に歌詞にこだわって作られています。というのも、サカナクションのボーカルである山口一郎さんは150パターンもの歌詞を書いて選んだとか。プロ魂を感じますね。

 

『忘れられないの』の歌詞は?

『忘れられないの』の歌詞はこちらになります。

忘れられないの

春風で
揺れる花
手を振る君に見えた

新しい街の
この淋しさ
いつかは
思い出になるはずさ

素晴らしい日々よ

噛み続けてたガムを
夜になって吐き捨てた

つまらない日々も
長い夜も
いつかは
思い出になるはずさ

ずっと
ずっと
隠してたけど

ずっと昔の
僕の答えをまた用意して

夢みたいなこの日を
千年に一回ぐらいの日を
永遠にしたいこの日々を
そう今も想ってるよ

ずっと
ずっと
この言葉を

ずっと昔の
僕の答えを今用意して

夢みたいなこの日を
千年に一回ぐらいの日を
永遠にしたいこの日々を
そう今も想ってるよ

夢みたいな夜の方
千年に一回ぐらいの月を
永遠にしたいこの夜を
そう今も想ってるよ

 

「忘れられないの』が使われているCMとは?

また、『忘れられないの』は、3月23日からSoftbankソフトバンク)のCM"速度制限マン”のテーマソングとなっています。
"♬SoftBank music project"の第6弾として広瀬すず吉沢亮がW出演するという豪華なCMとなっており、実はサカナクションのボーカルでもある山口一郎も出演しています。

 


♬ サカナクション|SoftBank TVCM 「速度制限マン」篇(30秒)

不思議なダンスとアンニュイな表情、そして独特のリズム感のある曲によって、非常に惹きこまれるCMとなっていますね。

 

またサカナクションボーカルの山口一郎さんが実際に『忘れられないの』についてコメントを寄せています。

 

■今回の新テレビCMのために書き下ろした『忘れられないの』は、どのように制作されたか
 
僕がレコーディングしているスタジオで深夜、CMプランナーさんと監督と3人で会議をしたんですよ。コンセプトが「上京」ということだったので、どういう内容にしようかとか、言葉の方向性とか曲調の部分をすり合わせました。テレビCM用に楽曲提供する時ってたぶん、こういう形でやることはないと思うんですけど、今回のように事前にクリエイティブチームと直接やり取りできたのがすごく良くて、二人が考えたプランに、歌詞をあてていくという作業が楽しかったです。結局この新テレビCMのために、歌詞を150パターン書いたんですよ。で、選ばれたのが115パターン目。正直、自分でもこんなに書くと思わなかったですね(笑)。実は撮影の時点で、新テレビCMで使うAメロの部分しかできていなくて、これから全体の歌詞を書いていくんですけど、けっこう珍しい制作方法だったので、それもまた楽しかったです。

 
■上京した時の思い出や印象的なエピソード
 
3枚目のアルバムを出す時、地元の札幌から東京に出てきたんですけど、メンバーの中に二人いた女の子のうち、一人が就職していて、上京となると仕事を辞めないといけないじゃないですか。当時26歳で、仕事を辞めた女の子を東京に連れて行くって、けっこうすごいことだなと。だからこそ、絶対に成功しないといけないっていう、そういうプレッシャーを持ちながら上京したことを覚えています。で、東京に来た時、最初に思ったのは、意外と坂が多いんだなということと、風のにおいが土の上を通ってきた風じゃなくて、コンクリートの上を通ってきた風のにおいだなっていう感覚。あと、いつまでも夢をあきらめなくていい街なんだなと思いました。地元にいると、結婚をいくつまでしないといけないとか、夢をあきらめるタイミングってけっこう早い段階であるんですけど、東京っていう街はいい意味でも悪い意味でも、ずっと夢を見ていられる街というか。あと、東京って、東京生まれの人がいっぱいいるのかなと思ったら、そういう人はあんまりいなくて、ローカルの集合体なんだなと感じました。

 
■テレビCMで初共演した広瀬すずの印象
 
お会いしたのは初めてで、ちょっとしかお話しできなかったんですけど、一緒に撮影する中で、改めてすごいお仕事をされてるなというか。僕はミュージシャンなので、自分が作った言葉を自分で歌えばいいだけなんですけど、役者の方は誰かが作った言葉を、自分の言葉にして話さないといけない。そういうところを主戦場にしているのって、すごく大変なお仕事だなと思いました。

 
■普段のスマホの使い方で、アーティスト特有だなと思うシーン
 
ひとつは、僕はアコースティックギターで曲を作るんですけど、音だけを録音していると、どういうコードを押さえてたかって忘れちゃうんですよね。だから、自分が弾いているところを録画して、手の動きとかその時のニュアンスとかを確認しています。もうひとつは、スマホのスピーカーで音楽を聴く人が多いので、完成した曲は必ずスマホで再生して、どういう風に聞こえるのかチェックします。スマホが一番多いんですけど、他にもテレビで流れることも多いので、テレビのスピーカーでも再生しますね。厳密にいうとテレビにはコンプレッサーがかかってるので、そのままダイレクトに流れる音にはならないんですけど、いろんなアウトプットがある世の中で、自分たちの音がどういう風に聞こえるのかというチェックは必ずやります。

 
■4月から新生活を送る方へのメッセージ
 
新テレビCMのコンセプトが「上京」「新生活」ということだったので、自分なりに気持ちを込めて書かせていただきましたが、「上京」「新生活」という中で経験したことは、その後の人生の糧になるというか。違う言い方をすると、餌になるんですね。それを当時、実年齢の時はなかなか気付けないんですけど、年を取ってくるとそうなんだなと理解できてくると思うので、一瞬一瞬を人生のシャッターチャンスだと思って、きちんと自分に焼き付けていっていただけたらなと。新しいこともいつかは懐かしい思い出になったりするので、その両方をかみ締めてもらえたらなと思います。

サカナクションボーカル 山口一郎よりー

『忘れられないの』は何故『834.194』のアルバムで最初の曲順なのか?


何故『忘れられないの』がいわゆるアルバムの一番最初に来る曲なのか?その理由は、実はアルバムに込められた意図にあります。

※『834.194』の由来について前回の記事で書いたので、まずはこちらからご一読ください。

 

aki6699.hatenablog.com

 

『834.194』は2枚のディスクを通してサカナクションの原点である「北海道」と現在の本拠地「東京」、すなわち過去から現在の変遷を表しています。

そして『忘れられないの』のテーマはズバリ上京。サカナクションにとって、「北海道」と「東京」を起因させる最初のきっかけが上京なのです。
ワクワクしつつも不安な新しい東京での生活と、忘れられない北海道での思い出。
まさに『834.194』の一番最初の曲として、『忘れられないの』はピッタリですね。

 

終わりに

『忘れられないの』はサカナクションの数ある曲でも中々の代表曲といっても良いのではないでしょうか。少なくとも筆者は大好きです。
他にも詳しく記事を書くので是非チェックしてみてください!

サカナクション最新アルバム『834.194』隠された意味・由来とは?

6月19日(水)にリリースされたサカナクションの最新アルバム『834.194』。
実に2013年の『sakanaction』以来となる6年ぶりのオリジナルアルバムです。

今回の記事は、一見不思議なアルバム名『834.194』の由来や、2枚のアルバム名の意味を探り、サカナクションのアルバム名に隠されたコンセプトを探っていきます。

 

 

サカナクション新アルバム『834.194』の収録曲とは?

今回のアルバムは2枚組の全18曲から構成されています。
新宝島」や「多分、風。」、「さよならはエモーション」などサカナクションの既存の代表曲から、「ナイロンの糸」(カロリーメイト「考えつづける人」篇 TVCMソング)、「忘れられないの」)♬SoftBank music project テレビCM「速度制限マン」篇 CMソング)、「ワンダーランド」(TBSテレビ「NEWS23」オープニングテーマ)といった最新曲も収録されています。

 

【DISC-1 35 38 52 9000 / 139 41 39 3000】
1. 忘れられないの
2. マッチとピーナッツ
3. 陽炎
4. 多分、風。
5. 新宝島
6. モス
7. 「聴きたかったダンスミュージック、リキッドルームに」
8. ユリイカ (Shotaro Aoyama Remix) 
9. セプテンバー -東京 version- 

【DISC-2 43 03 18 9000 / 141 19 17 5000】
1. グッドバイ
2. 蓮の花
3. ユリイカ
4. ナイロンの糸
5. 茶柱
6. ワンダーランド
7. さよならはエモーション
8. 834.194
9. セプテンバー -札幌 version-

 

 


『834.194』2枚のディスク名である『35 38 52 9000/139 41 39 3000』と『43 03 18 9000 /141 19 17 5000』の意味は?

実は『834.194』の謎を紐解くためには、先にディスク名の意味を考える必要があります。
といのも、サカナクションの最新アルバム『834.194』は【DISC-1 35 38 52 9000 / 139 41 39 3000】と【DISC-2 43 03 18 9000 / 141 19 17 5000】の2つのアルバムに構成されています。

なんだか数字が多くてちょっと抵抗感を感じる方もいるかもしれません。

実はこのディスク名になっている数字は緯度と経度を表しており、すなわちある1点の場所を数字で表現しているのです。
それでは2つのディスク名から表す地点を探ってみましょう。

【DISC-1 35 38 52 9000 / 139 41 39 3000】の由来は?

1枚目のアルバム名が表す緯度と経度は、札幌市円山にあった「Studio Bepop」 という音楽練習スタジオを指しています!
というのも、サカナクションの1stアルバム『GO TO THE FUTURE』や2ndアルバム『NIGHT FISHING』を制作した場所がこの「Studio Bepop」なのです。

すなわち、1枚目のアルバム名はサカナクションの原点を表しているのですね。
(といっても現在はこの場所はスタジオではなくなってしまいました。聖地巡礼で行っても跡形がないのは少し残念ですね…)

【DISC-2 43 03 18 9000 / 141 19 17 5000】の由来は?

2枚目のアルバム名が表す緯度と経度は、東京都目黒区にある青葉台スタジオ」というレコーディングスタジオを指しています!
1枚目のディスク名がサカナクションのスタートとなった北海道のスタジオを表しているのに対し、2枚目のディスク名は現在サカナクションが使っているレコーディングスタジオを表しているのですね。

サカナクション新アルバム『834.194』の由来とは?

この『834.194』の数字の意味はアルバム名が発表された頃からサカナクションファン(魚民)の中でも話題になっていました。

サカナクションのボーカルである山口一郎さんも、以下のように語っていたため、更にそれがファンの考察を後押ししたと言えます。

 

「この数字の意味は、この後のアリーナツアーや特設サイトで明確になっていくと思う」「きっとこの数字が何のことなのかを理解できた時に、アルバムのテーマを理解していただけるのかなと思っています」

サカナクションボーカル山口一郎よりー

 

それでは『834.194』の由来は何なのでしょうか。

 

実は先ほど説明したディスク名の由来となる東京と北海道の2つのレコーディングスタジオの直線距離(km)を指している、といのが最有力な情報です。
1枚目のアルバム名が指すサカナクションの起源となった「Studio Bepop」と、2枚目のアルバム名が指す現在のサカナクションの活動場所である「青葉台スタジオ」を地図上で結んだ直線距離が、なんとぴったり834.194kmなのです!

他にも北海道と東京にあるライブ会場の距離や、小樽と東京を結んだ距離など様々な憶測が飛んでいますが、ディスク名の由来と最も繋がるレコーディングスタジオ同士の距離が最有力と言えるでしょう。

何れにしてもこの『834.194』というアルバムは、

北海道と東京すなわち、サカナクションの過去と現在を繋ぐアルバムであることは間違いありません。

実は店頭で『834.194』を購入した人に向けオリジナルレシートが貰えるのですが、レシートも北海道と東京を繋いでるようなデザインになっています。

サカナクションアルバム834.194レシート

サカナクションアルバム『834.194』特典レシート

さらに深い「過去」を知るために、サカナクションの前身バンド、ダッチマンについて知りたい方はこちらの記事をご覧ください!

 

aki6699.hatenablog.com

 

終わりに

実は『834.194』アルバム名だけではなく収録曲のセレクトや順番にもこだわって作られており、そこから更に深いサカナクションの意図が見えてくるのです。
その中の1曲『忘れられないの』についてはこちらの記事をご覧ください!

 

aki6699.hatenablog.com

 


是非楽天にて『834.194』購入してみてください!